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バカにされて日本人だ

 アメリカという国は、
味も大雑把だし、語彙数もじつに大雑把である。

 だいたい1500語を保持していれば、
日常生活に支障はないらしい。

 1500語というのは、pen とか desk とか
を入れて1500語だから、ずいぶん単純におもえる。

ちなみに、日本語は約3万語が必要とされる。


 それでも、アメリカは日本をバカにする。
じっさい、国家間で愚弄されているのだから、
とうぜん国民間にもそれは再演される。

 よく、ラジオなんか動かなくなると、
手で叩いてみるが、あれをアメリカ人は笑う。

「Oh! ジャパニーズ・テクノロジー」とか言って。


 沖縄の基地では、海兵隊のジェット機がいっさい
飛ばない地域がある。かられの居住地の上である。

 じつは、都内にもひとつアメリカ軍の基地があって、
そのビルの屋上にはヘリポートが設置され、
沖縄から自由に行き来できる。

 だから、アメリカの兵隊はじつは
パスポートなしに日本に自由に入国できるわけだ。

 もちろん、高官だけだが。

 田中角栄がアメリカに内緒で
中国と国交をむすんだのに腹を立てた
アメリカは、ロッキード事件を仕立てたわけで、
田中角栄にとって三億円とか、いくらか忘れたが、
そんなお金は、屁でもないのである。

 日本の総理大臣も、きょろきょろしながら、
アメリカのご機嫌をうかがい、総理大臣をしている、
ということである。


 べつにバカにされても、かまわないし、
宗教がないって侮蔑されてもいいが、
しかし、日本という国が、どんどんメルトダウンしてはならない、
そうわたしはせつにおもう。


 言語が乱れる、道徳心はうすれる、
能力的にも世界のトップから落ちる、
政治もおかしい。


 これでは、アメリカのおもう壷である。

 第二次大戦のおわったときに、
アメリカが望んでいた姿にしだいに
近づいてきているじゃないか。


 ニューヨークタイムズ紙に
無条件降伏した日本にたいして
「この化け物はまだ生きている。
徹底的につぶさなければだめだ」
とか、書かれていたことをおもえば、
「徹底的につぶされてなるものか」と、
鼻息あらく奮起しなくてはならないとおもうのだが、
いつも、長いものにはまかれろ、
アメリカのおしりにくっついて、
ぺこぺこしているのじゃ、情けない。


 しかし、奮起といっても、
日本語が、これほどまでに乱れてくると、
まずは、そこから立て直さなくては、と、おもう。

 「めっちゃ」とか「まじで」とか
「やばい」とか「きもい」とか、
やめようよ。

 フィヒテが言うように「言語がにんげんを作る」ので、
そういう乱れた言語には乱れたにんげんが
生まれるかもしれないのだ。

 と、断定はさけてもうしあげるのだが。


 そういえば、発音も減少傾向にある。
もっとも顕著なのは、鼻濁音。

 鼻にこもる「ガ行」の音である。
すこし「n」の音がまじるわけだ。
「nga」のように発音するのがただしい。

いま、この発音で「ガ行」を話すひとが
減ってきた。

おもいきり「ガ」と言う。
「ガ」とおもいきり発音するのは「蛾」くらいである。

「蛾」を「nga」と発音したらなんだかわからない。

だから、いまの若いものたちは、ガ行を
言いたがらない。

「ありがとうございました」もよく聴いてみると、
「ありとうざいました」になっている。
「ガ」と「ゴ」を省いているのだ。

 しだいに発語もメルトダウンし、くりかえすが、
政治もこのごろはそうなりつつある。


 近々に衆議院の解散がある。

 なぜ、解散するかといえば、自民党が勝つに
きまっているからである。

 その理由は、すこぶる簡単、
台頭する勢力がないのと、
国民が思考停止になっているからにほからない。

 衆議院解散の裁量権は、総理大臣にある。

 アドバンテージを握って、もっとも
勝算のあるときに解散すればよろしい。

 これって、ものすごく汚いやり方だと
おもうのだ。

 全員がインフルエンザにかかっているときに、
ひとりで受験するようなものではないか。


 さいきん、話題になっているのが
「惨事便乗型資本主義」である。

「ショック・ドクトリン」という。

カナダのジャーナリスト、ナオミ・クラインの術語である。

 災害時のあと、人びとの動揺のさなかに
一儲けをたくらむ、そういう事況を呼ぶ。
 人びとの思考停止をねらうのである。

 クラインは、シカゴ大学のミルトン・フリードマンと
その弟子たち、いわゆる新自由主義の連中を
名指していて、国家の改造を
その営利とともにたくらんでいると痛烈に批判するのだが、
この災害時とは、クーデターや津波、地震、戦争、テロ
などのことをいう。

 これは、一部の人間が、じぶんたちのイデオロギーに
もとづくシステムを国家に強引に組み込むことを
意味する。


 しかし、敷衍しておもえば、いま、衆議院解散を
ひとつの喫緊の事態とすれば、
これもひとつのショック・ドクトリンではないだろうか。

 つまり、民意をうしなった状態でする解散は、
やはり、安倍政権のてのひらの上なのだ。

 政治には感心ない、とか、
選ぶ政党がないから、消去法で自民党にする、とか、
これは、思考停止以外のなにものでもない。

 そこに乗じての選挙で成立した議会は、
全体主義的な国家に近似する。

 いわゆるファシズムな国ができあがってしまう、
ということである。

 全体主義は、国民の思考停止がうみだしていることは、
歴史が証明している。


 だから、せめて、いま衆議院の解散はないだろうよ、
という声を、国民がさわがなくてはならないと、
わたしはそうおもう。が、そういうきざしはみられない。

 解散、まじで?

 この国、めっちゃやばいじゃん。


そんなときは、こんな言葉もつかってもよろしい。
 

 われわれは、アメリカにバカにされ、
政府にバカにされ、高い税金に苦しめられ、
安い給料にあまんじているわけである。

 どうせ、バカにされるなら、されようじゃないか。


 アメリカ人やイギリス人にとことんバカにされるフレーズが
あるそうである。

 それがこれ。


 I am a pen.


 なにが可笑しいのかわからないが、
わたしもいちど、イギリス人の前でこれを言ったら、
ひどく笑われた。

 ほれ、どんどんばかにしてくれ。負けるもんか。