Menu

お得なアプリでクーポンGet!

店舗案内

消費税

いまは、消費税は一割と

ヨーロッパまでいかないまでも、

先進国なみになっているが、この話は

それより前の話である。

 

 消費税が5パーセントになったとき、
それまで外税だった表示が、内税にかわった。

 おまけに、個人営業は年商1千万円いじょうの店舗は
かならず支払う義務となった。

 それまでは、年商3千万円の店舗が対象だったので、
われ関せず、のんきに構えていたのだが、
きゅうに、一旦緩急あれば、一大事が訪れたのだ。

 どこの店だってふつうに営業していれば、
年商1千万円くらいにはなるものだ。
 

 とつぜんに、券売機の値段を
変えることもままならないし、
「お前んち、値上げたろ」みたいに
おもわれるのが関の山、
けっきょく、消費税というのは店の持ち出し、
ということになる。


 税務署のばかどもは、
お客さんから前もってもらっているのを
それをこちらに支払うだけと、筋をとおすが、
だったら、手数料くらいよこせって言いたくもなる。

 前もってお客さんから税金をとるなんて
できないことである。


 そもそも、券売機に何十5円なんて半端な金額、作れないし。


内税の話だった。
これは政府からの命令だからいたしかたない。


 それまでは、おしながきは、
「500円 (15円)」と消費税はカッコつきで
よかったのだが、5パーセントに値上げし、
さらに「525円」と表示しなくてはならなくなった。


 これは、なにを意味するかといえば、
消費税を支払う国民の目をあざむく、
あざとい計画である。


 カッコつきで商品をみれば、
ああ、おれはあのカッコの部分だけ、
国に収めているのか、ということが、
視覚的に意識でき、弱者が強者にたいする
いわゆるルサンチマンを醸成しかねないわけだ。


 ところが、525円、値上げしました。
消費税は内税で隠れました。

 これって、国民的ルサンチマンが希釈される
という国の魂胆は明白である。

もっともわかりにくくして、消費税だけは、
かすめ取ろうとする、老獪、狡猾、非道な国家戦略である。


 そして、また、ところが、であるが、
そのときの政府のポスターが
わたしの血が脳天まであがるくるいの
激しい怒りをこみ上げさせたのだ。

 その消費税のポスターがこれである。

「さらにわかりやすくなりました」

なんだよ、この言い方は。

 
「さらにわかりやすくなりました」
と、ぬけぬけと大きな紙に印刷されているのである。


「さらにわかりにくくいたしました」
と、印刷されていれば、平和主義のわたしだから、
しかたないな、と諦念するのだが、
「さらにわかりやすくなりました」は、
あまりにも露骨すぎるだろう。


 そして、その怒りはどこにもむけられず、
こんなブログにするしかないのである。

(ほんとは、貼ってあるポスターを何枚か破り捨てたが、
もう時効だろう)


 消費税は、いま、みなさんもうすうす
ご存知だろうが、8パーセントである。


 これって緊急事態である。
ある大々的に経営している店などは、
支払いを銀行から借り受けしているところもある。


 政府のピンはねは、これからもっと
値を吊り上げてゆくのだろうが、
けっきょく、消費税は持ち出しか、
銀行からの借金でまかなうのだが、
その結果、三枚いれていた海苔を
二枚にし、五キロいれていた骨を三キロにし、
150グラムいれていた麺を120グラムにし、
すべて、ダウンサイジングして提供する、
ということになるわけである。

 それが生き残りというものだ。


 沖縄サミットでは、「文化の多様性擁護」が
決議文にあがったし、
ユネスコでも「文化の多様性」が最大目標になったのだが、
そんな歴史は、まったく、おかまいなし、
消費税をあげて個人経営の店、
つまり文化の多様性の末端を
破壊しつづけている、というのが現状である。

 つまり、国がしていることといえば、
みずからの「ふところ銭」ほしさに
ピンハネをして、つまるところ、
個人経営の店の味をなべて落とさせている、
ということなのである。