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登山

 早稲田大学の学生石川さんが

チョモランマ登頂に成功し、

7大陸最高峰の登頂最年少記録を樹立したそうだ。

もかもそろうコンビニエンスな時代、

なにゆえ山に登るのか、

「そこに山があるから」か、名言だ。

疲れたから椅子に座るのではなく、

椅子によって座らされたという考量、

つまり、「もの」によって呼びかけられて行動してしまうことを

「アフォーダンス」と言うが、

まさに、「そこに山があるから」はアフォーダンスの

典型である。

 

 ゴミをひろって山を守る

登山家野口健さんはにわかに有名になったが、

それまでの最年少記録の保持者であった。

石川さんがその記録を破ったとき、

マスコミの取材に対しての彼の言、

吹雪になれ、吹雪になれ、と祈ってました、と。

 

それを石川さんが聞いて、とんでもないひとですね、

と語っていたが、これもふたりのなかの良さをしめすエピソード、

その野口さんは、別のインタビューで、

山登りは、ちょっとのことで死んでしまう、

そこがおもしろいと語ったそうだ。

いっしゅんの油断も許されない。

チョモランマ登頂に成功している人は世界で80人いるらしいが、

そのうち5人は帰りに遭難している。死ととなりあわせ、

一歩先に死がまっている、

ねぎらいのないきびしい自然に対峙する冒険家、

我われはそんな人物に憧憬の念をいだくわけだが、

もし、登山の魅力についてお教えを乞うとならば、

やはり、現役で活躍している、

死とぎりぎりの凌ぎあいをしている方にお願いしたいとおもうのはしぜんで、

きっと臨場感あいまってわくわくするお話が聞けるであろう。

山登りの初山ぶみ、初心者にもそんな人が必要だ。

30年も前に、そういえば富士山に登りましてね、

なんて人からはなにひとつ魅力のある話は聞けないだろうし、

ぎゃくに、そんな人の話は迷惑かもしれない。

 

つまり、わたしが言いたいのは、教育にたずさわる身も同じだということだよ。