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あなたは幸せですか

いま、不幸ですか、と訊かれると

いや、不幸ではないよって答える。

じゃ、幸せですかって訊かれると、

うーん、幸せでもないかなって答える。

 

こういうひとが増えているのが今の世の中ではないだろうか。

 

とくに日本人は「おしん」よろしく、

我慢強い国だから、与えられた状況でなんとか

こらえてしまう、ひどく従順な国民なのだろう。

 

東日本大震災のときだって、大きな暴動は起きなかったし、

漁民の方がただって「海はだいじょうぶだから

俺たちもだいじょうぶだ」などの力強いコメントが

いち早くだされるなど、所与の事況をすなおに

受け容れる、立派な民族性なのだとおもう。

 

「鬼畜米英」軍国主義一色で、敗戦をむかえた翌日からは

平和主義、民主主義にパラダイムシフトをしても

それをちゃんと受け入れる。

これをプラグマティズムのあらわれと

論じるひともいるだろうが、とにかく辛抱強いことは

間違いない。

 

日本円が1ドル150円になっても、

「えーっ」っていうひとがいても、

それをがまんする。

 

1,970年代にあれほど学生が

政府に反抗し闘って、

太田青丘の短歌

・一粒の麦芽ぐむ朝いちにんの女子学生の死は泥濘に

安保闘争で亡くなった樺 美智子さんを詠んだ歌だが、

あんなふうに熱気のあった時代があった。

 

政府のやり方おかしいよな、闘え、学生ども。

 

よく言えば気骨があった。熱気である。

 

が、安田講堂に立て籠った学生をみた警察は、

あの建物の中で、ぐったりとしていていた

たくさんの学生たちを目撃している。

目標がみえてこなかったせいである。

 

つまり、あの時代は、なにをほざいても無駄ということを

身体をはって証明していた時代なのかもしれない。

 

けっきょく、72年のあさま山荘を契機に

学生の運動も下火になり、いまの政治にかかわらない

学生たちが、大学で、就職するために通学しているのが

現状である。大学は、就職のためのプレスクールになりはてている。

 

ようするに、「諦念」という二文字が

無意識のプロパガンダとして刷り込まれてしまったのだろう。

 

もともと、日本の近代化として

明治五年の学制にしても、

よらしむべし、しらしむべからず、という論語の

ことばではないが、お前ら、臣民は政府のやり方にしたがっていなさい、

という教えがいまもエンエンと尾をひいているのではないだろうか。

 

だから、選挙で議員を輩出し、議員はおのれのための

私腹を肥やすことに翻弄し、金、金の生き方で

政治をしている。(液体民主主義のたどりつくところですね)

 

それをわれわれは傍観するしかない。

選挙に行かないからダメなんだという意見は

ごもっともである。でも、どうせ、というたった三文字の

ことばが頭をよぎる人たちも多いのだろう。

 

すでに、われわれは「どうせ、何を言っても」ということが

歴史的にすりこまれてしまっているのだから。

 

民意ということばがあるが、民意はとどかない。

SNSというツールによって、さまざまな民意が氾濫しているが、

ぎゃくに、その民意がひとつにまとまることは、まず不可能である。

デジタルのなかにあらわれた民意など

取るに足りぬという見方もありそうだ。

 

その点、70年代の全学連闘争のほうが

学生的ではあるが、民意がひとつになっていたのである。

 

ようするに、音楽隊とともに沈んでゆく船に

われわれはしずかに乗り合わせていかなければ

ならないのだろうか、ということである。

 

液体民主主義は国民の思考停止をうながす。

当たり前である、だって、じぶんでかんがえなくて

他人まかせにしているのだから。

 

こういうときにヒーローが期待されるが、

しぶんたちでは選べない総理大臣が、そのヒーローになれるのか。

 

こんどの総理大臣がだれになるかはわからないが、

目の座っているというか、顔が崩壊しているような

方がその役職についてもよいが、G7なんかに列席したとき、

他の国は、スターウォーズの悪人みたいなひとを

どうおもうだろうか。

 

ヒーローは期待できないよね。

 

しずみゆく船に船長が乗り合わせていなかったと

いうことになるのかもしれない。

 

ま、それは先のはなしですこしはなしがずれたが、

わたしが願うことは、仕入れの値段があがりすぎて

やってゆけないので、なんとかならないかということだ。

 

ちいせー。

 

でも、ちょっと不幸の溝にはまりそうだから。