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店舗案内

かき氷

ティーフルさんでかき氷を注文する。

9月にはいったから、すでに終売かとおもったら、

残暑きびしいから

暑いうちはつづけるとマスターは言う。

 

かき氷なんて、

ただ水を固めてガリガリするだけだから

ただみたいなものだろうとおもいきや、

なんと一皿、1000円いじょうする。

が、やはり、専門家である、その雪のような

感触は、家庭なんかであじわえるものではない。

 

きょうは、食べ収め、

娘の母をつれてやってきた。

 

ふたりとも宇治金時。

 

と、そこに西ハウスの社長が来店。

もう、80をとうにすぎているご高齢である。

杖にもたれながら、わたしどもを見て

「どうだ、景気は」と訊いてきた。

 

「いや、いや、たいしたことないですよ。

社長、そろそろ引退したら?」とわたしが言うと、

「まだ、まだ、だよ」なんて笑う。

 

わたしどもにかき氷がとどけられ、

社長はあたたかい紅茶を注文している。

と、そこに社長のお相手のナベさん登場。

 

と、ご老体ふたりの会話がはずむ。

「おれよ、さいきん、寝てるときよ

起きるの面倒だから紙おむつしてんだよ」

なんて社長がいうのをナベさん半身になりながら聞いている。

 

その紙おむつのはなしを聞きながら

たべるかき氷のまずいこと、

さくさくやりながら、なんで社長の寝姿を

想像しなくてはならないのか。

 

先日、となりのあたらしくできたカレー屋の

店主のマダムにティーフルさんのかき氷が

おいしいことを教えた。

「あそこのかき氷、舌触りがよくっておいしいんだよね」

「そうですか」

「うん、でも1000円するけどね」

と、わたしが言うと、彼女は言下にひとこと

「高っ!」

 

「ま、お宅のランチより安いけどね」